9月のナチュラルガーデン

  

 うちのペンションにある日突然、押しかけ居候が来ました。
アマガエルです。
ペンションの玄関を入ってすぐ右にある手洗い場に住み着いてしまって、時々お客様に「カエルを飼っているのですか?」と聞かれたのです。
すごく小さくておとなしい緑色のアマガエルで、お客様が手を洗っていてもジーっとしています。
朝と昼はとっても賢そうな顔をして動かないでジーっとしています。

 余りによくカエルのことを聞かれるので、面倒になって、「ハイ。住み込みのバイトです」と答えていました。住ませてあげる代わりに、夜、ライトに集まってくる虫を取ってもらうというわけです。
時々暑いお昼時など、干からびないように水をかけてやりました。バシャっと水をかけても、やっぱり賢そうな顔をしてジーっとしているのです。とてもかわいかった〜!

 その頃、カエルが来る前までは、お客様が夕食を食べて、お部屋に帰った後は玄関に虫が来ないように電気を消していたのですが、カエルが来てからは虫を食べる時間が長くなるように電気をずーっとつけていました。これでは虫を取ってもらっているのか、虫を呼んでいるのか分らないなあ、と思ったりもしましたが、カエルがかわいいのでカエルが来なくなるまで続けていました。

 残念ながら、次の年から手洗い場にくることはなかったけれど、あれから毎年玄関の明かりの回りに何匹かアマガエルが来るようになりました。
きっとそのうちの1匹がこのアマガエルで、お友達か家族を連れて来てくれているんじゃないかな、なんて思ったりしているのですが。

居候のアマガエル(写真の上のほうに見えるのは蛇口)

 次の年から毎年来てくれるアマガエルたちをご紹介します。

 暖かい日は毎晩玄関の電気の周りに毎日5匹以上も現れます。
みんなそっくりなので手洗い場にいたアマガエルがいるのかどうかはわかりませんが、きっとこの中の1匹がその子に違いないと思ってみています。思い思いの場所に陣取って思い思いの格好で虫を取っています。かっわいいなあ〜。これからも毎年顔を見せてね!! 


電灯の上の
壁にいる2匹

電灯にいつも
くっついている2匹
暖かいのかな。

ドアの枠の上に
いつも陣取っている1匹。
去年の子のような
気がします。



オニヤンマ
 8月にご紹介できなかったオニヤンマを採ることが出来ました。写真を撮ってから放してあげました。


クルミ

 夏の終わりから秋にかけて、クルミが実を落とします。
初めは緑色で、そのうち腐って真っ黒になります。この真っ黒な実をきれいに洗うとあのクルミの実になります。


黒くなったクルミ


秋グミの実

 4年前は高さ15センチほどで、手のひらにすっぽり入りそうなほど小さかったのに、もう背丈を越しました。
初めの1年は、植える場所が決まらなくて、あっちこっちに移動していたのですが、それにも負けずに大きくなりました。そして今年初めて赤いかわいい実をつけてくれました。

40年近く前、子供の頃住んでいた家に夏グミが生えていて、その実をきょうだいで争って採って食べたのを覚えていますが、口のおごってしまった今ではきっと渋甘いグミの実は、美味しいと思わないのではないかと思います。



ニラの花

 野菜の花も良く見るととてもかわいいものです。
お気に入りはルッコーラの花。でも、このニラもかわいいお花です。
ニラは、掘り上げて茎の白いところだけで漬物を作ると、しゃきしゃきした美味しい漬物になります。



弁慶草の花

 この葉っぱが嫌いと言う人もいるけれど、とにかく丈夫。
余りに丈夫で強い草なので、弁慶から名前をもらったとか。
何を植えても育たないと言う場所に植えてもだいじょうぶ。ただし日当たりだけはほしいのです。増やしたいときは、茎をボキッと折って、そのまま植えたい場所の地面にブスッと挿せばいいのです。その年は茎は1本だけですが、冬を越して春になると十数本の茎が出てきます。
 水も肥料もやらなくても全然平気で、剪定も要りません。
まさにオールドイエローにうってつけ。
タビママ向き。



采配蘭

 秋の気配が近づいて、サイハイ蘭が葉を出しました。
寒い那須の冬にもこの葉っぱは枯れません。万年青(オモト)と同じく生えているのは、風当たりの少ない、腐葉土が沢山積もった林の中です。春から秋には暗く、冬に木々が葉を落とすと明るくなるようなところです。



オモト(万年青)

 寒い那須でも1年中青々としている、貴重な草で、この辺りに自然に生えています。庭を見回っていたら、植えていないところに万年青が芽を出していました。鳥か虫が運んだのでしょうか?ナチュラルガーデンは、結構自然に任せておくと、自分たちの好きなところに場所を決めて植物が生え出すのが見ていて楽しいのです。植物って、こんなに動き回るとは知りませんでした。



ガマズミ(ヨツドメ)

 この辺では皆『ヨツドメ』と言い、いっぱい生えています。
真っ赤になって美味しそうな頃は鳥は余り来なくて、これがしなびてきた頃に食べ始めます。多分、だんだん甘くなるのでしょう。
鶏にやると、みんな走ってきて争って食べるのが見ていて面白いのです。体にいいのかしら。
この実を取って、お酒に浸けると、それは真っ赤な美しい果実酒が出来ます。
お客様に食前酒としてお出ししたこともあります(が、別にそんなにおいしくありません。ただ色はすごくきれいですが・・・・)



アシ(ヨシ)

 ススキによく似ていますが、これはアシです。アシと言ったり、ヨシと言ったりするので、どっちが正しい名前か分かりません。この辺りでは、井戸や浄化槽をつぶして埋めたりする前に、このアシを取ってきてつぶす井戸などに投げ込んでちょっとお祈りしてから工事をします。

このアシは、上に伸びるだけではなくて、地面を這って広がるので、とっても困るなあと思っていました。でも、ある時お客様から、戦争中軽井沢に疎開していたときに、このアシの葉っぱを巻いてちまきを作って食べたのがとっても美味しかった・・・とお聞きしてから、アシを見ると必ずそのお話を思い出します。

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